『シックハウス症候群』とは


「室内空気汚染が原因で健康障害を起こしている」ことです。

◇ 室内空気の汚染の原因は、主に粒子状物質と化学物質が考えられています。
◇ 粒子状物質は、ダニ、真菌、細菌(生物学的因子)、タバコの煙、ハウスダストなどです。
◇ 化学物質(ホルムアルデヒド・揮発性有機化合物:VolatileOrganicCompounds:VOCs)
 シックハウスの原因として、今もっとも注目を浴びています。
 一番有名なホルムアルデヒドは、建材・内装材、家具などに接着剤、防腐剤として広く使われています。
 VOCはそれ以外に、防虫剤、芳香剤として生活用品として広く使用されています。
◇ これらの有害化学物質は長年に渡り、私達の健康障害をおこします。
 とくに敏感なアレルギー疾患の人や、子供たち、病人、高齢者への影響が心配されています



シックハウス症候群の語源と歴史

「シックハウス」は1995年に「シックハウスを考える会」代表の上原裕之氏が提唱した言葉です。

◇1979年にデンマークのP・O・ファンガーらが、ビル勤務者の健康障害に着目して
 疫学調査を実施しましたが、この室内空気質と健康障害についての報告から、
 シックビルデイング症候群の用語が使われました。
◇1980年代には米国で患者が多発して社会問題となり、
 ビルに起因する職場の労働環境問題として多くの疫学調査や研究が実施されてきました。
◇ 一方我が国では、1994年に上原(NPOシックハウスを考える会理事長)が、
 自らの経験をもとに、住宅に起因する室内空気汚染という視点から、
 「シックハウス」、「シックハウス症候群」という言葉を提唱したのが語源で、
 今日社会的に広く認知された用語となっています。

シックハウス(病気の家)の3つの要因

◇ シックハウス症候群は室内空気汚染が原因で健康障害を起こしているのですが、
 シックハウス (病気の家) になった主な理由は、次の3つの要因です。

◇ 1) 高気密 (設計)
  2) 自然換気不足 (設計 住まい方)
  3) 化学物質の多用 (設計 住まい方)

◇1973年のオイルショック以後、住宅が省エネルギー設計で、「高気密」になったこと、
 冷暖房を長時間使用する窓を開かない生活習慣によって、「自然換気不足」の状態となり、
 絨毯やカーペット、化学物質を多用」する洋風生活スタイルが
 シックハウス症候群をおこす原因になったと考えられています。

◇最近、一酸化炭素、硫黄酸化物など、既知の室内有害ガス成分に加えて、
 今まで認識されていなかったガス成分として、
 ホルムアルデヒド・揮発性有機化合物が室内空気汚染源として大きく注目されています。

『シックハウスを考える会』の目的


シックハウス問題の解決に向けて健康で安全な居住環境を提供する使命をもつ企業、客観的な事実をつかむ事の出来る研究者、そして消費者が情報を交換し合う場を提供し、健康な住宅を求める人たちがそれを手に入れるための手助けをしてゆくこと目的です。特定の業者を批判、攻撃することは目的ではありません。従って、ある特定のメーカーや業者に問題があることが明らかになった場合、その業者に個別に改善を要求します。

『シックハウスを考える会』の活動


・ホームページによる情報公開
 「シックハウス」問題に対する情報交換のためにホームページを運営しています。
 情報をお寄せください。
メーリングリスト、メールマガジン(休止中)の発行
・月刊「会報」を会員へ発行
無料相談
・シックハウス対策アドバイザー育成と試験
 総合的なアドバイスのできる「シックハウス対策アドバイザー」の養成を各地で進めています。
・「シックハウス」問題に関する調査・研究
 2000年度に大阪府医師会、関西医科大学、大阪府建築士会、大阪市立環境科学研究所などと
 第一級の研究機関と日本で初めての大規模な疫学調査を実現しました。
・シンポジウム・講演会・勉強会の実施

支部の活動>
1. 健康住宅ガイドラインつくり
2. エコ建材リストつくり
3.出張測定とアドバイス
4.シックハウス対応の不動産情報収集
5.支部勉強会、定期支部会

<行事例>
アドバイザー講習会と資格試験 (神奈川・静岡・愛知・大阪)
支部会員向けセミナー「シックハウスの現状」
一般向けシックハウス・セミナー
支部勉強会「シックハウス症候群の問題解決」
講演会「シックハウス症候群と子供たちの健康」(愛知)
環境フェスタ2001in鳥取に参加(鳥取)

『シックハウスを考える会』の運営方法について

1.『シックハウスを考える会』は当会の考え方に賛同していただいている建築業者および素材メーカーからの会費・広告費などにより運営しています。

2.当会は営利団体ではありませんが、健康で安全な住宅を求める人たちに必要な情報を継続して提供してゆくために、ホームページ作成、維持費、通信費、交通費、情報収集費、   、運営や電話相談に携わる方々の人件費、その他運営に必要な最低限の経費を上記の方法で得ています。


シックハウスを考える会 代表:上原裕之
e-mail:
milk@sickhouse-sa.com
大阪府四條畷市田原台4丁目6-2TEL: 0743-79-9103 FAX: 0743-79-9153